まず、同世代の人には是非読んでほしいと思った本。
長寿化、人口減少等々いくつもの課題が今後の日本には待っていると思う。
不安を煽っているのではなく、こういったこととまずは知ることで新しい人生のシナリオを作れるのだろう。
この本では、そういった平均年齢が伸び続けている社会(長寿化)において人生100年時代を考えて人生設計していく必要があるということだった。
長寿の影響で、教育->仕事->引退という3ステップのモデルでは成り立たなくなり、個性と多様性のあるステップで構成されることに今後はなっていくはずである。
歴史を見れば土日が休日であるという考え方だってなかった。3ステップの人生は過去からずっとあるものではなく、比較的新しい考え方なのだ。
昨今、仕事からの引退という概念では、60歳での引退というものは少しずつ引き延ばされており、逆にFIREといった言葉もよく耳にするようになったと思う。
特に日本は少子化の影響もあり、現役世代が減少し、労働で賃金を得て生活する人は労働に参加する期間が長くなると予想される。
また、働き手としての外国人を頼りにしていた日本にとってはコロナ禍が延びれば延びるほど、労働人口の減少がボディーブロウのようにきいてくるだろう。
リンクは最後に貼っておくが、経産省の資料からも少なくとも75歳までは仕事をして、それ以上の年齢を支える必要があるとも読みとれる。
そうしないと厳しいのが日本の実情なのだ。
(こうなると公的医療の制度等に代表される国の制度も条件が悪くなる一方だと思う)
労働期間が長くなることで、その土日が今度は余暇ではなく、当初持っていた無形資産(人脈、スキル等)を再創生する日にあてる必要が出てくる。
労働期間が伸びると、テクノロジーの進化が早い分、どうしても持っている無形資産が古くなっていくからだ。
DXが叫ばれて時間が経っている気もするが、未だに話題はDXやデジタルであり、その後にくるものは果たして何か。
それを考えることで、どういった無形資産を持つべきかが分かってくると思う。
コロナのような影響力の強いことがないと急激に社会、企業は変わらないだろう。しかし、変化した社会を戻そうとする力も世の中には働くと思う。
そんなときに、どうその変化を良い方向にもっていけるかになると思う。
だから、伸び縮みはあれど、変化はしているはずで、3ステップの人生は当然のように過去のものになるはずだ。
抽象的な内容が多くなったので、今後の日本での問題は経産省の資料を見ると分かりやすいです。
2050年までの経済社会の構造変化と政策課題について
https://www.meti.go.jp/shingikai/sankoshin/2050_keizai/pdf/001_04_00.pdf
経産省資料
DXレポート~ITシステム「2025年の崖」の克服とDXの本格的な展開~ (サマリ)
https://www.meti.go.jp/press/2018/09/20180907010/20180907010-1.pdf
経産省資料
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