こんにちは!もっと小説を読みたいShoHaru(@Kobeshima8)です。
本日は、お日柄もよく
著書:原田マハ
以前にご紹介した、「カフーを待ちわびて」の原田マハさんの小説です。
(「本日は、お日柄もよく」はドラマ化もされています)
著書ではスピーチライターという職業に焦点を当てています。
スピーチライターはいったい何をするのかご存じでしょうか?
(ただスピーチの原稿を書くのではありません)
この記事では「本日は、お日柄もよく」のあらすじと名言を書きながら、スピーチライターという職業を僕なりに解釈してみました。
過去の僕の読書履歴を見てもらえればわかりますが、読書好きの僕の観点で書いています。
是非、これから読んでみようと考えている方も、既に読んだ方も、読む視点は人によって違うと思いますので、参考にしていただければと思います!
👇この記事で書いてある内容
まずは評価
この本を読んで得られること
この本を読むのにおすすめな人
この本を読むのにおすすめしない人
感想と名言
まとめ
評価
5/5(☆☆☆☆☆)
言葉の持つ力、意味を感じながら夢中になって読んだ本。
軽快なテンポで進む爽やかなストーリーがとても心地よく、染み渡るような言葉の数々に魅了された作品です。
得られること
・言葉の持つ力
・爽やかで前向きな気持ち
おすすめな人
・自分の仕事に価値を見出せない人
・スピーチライターという職業を知りたい人
おすすめしない人
・特になし
感想と名言
言葉の力は素晴らしいなと思ったのが率直な感想です。
そして、それをすんなりと伝えるストーリーにしている原田マハさんの文章力が素晴らしいなと感じました。
この本を読んで特徴的だったのが、主人公の顔が思い浮かばなかった作品だったということです。
小説を読んでいると、僕は登場人物を誰かイメージの合う人に重ねることがあります。
しかし、この作品は主人公の顔を誰かに重ねることは無かったです。
それは悪い意味ではなく、最後まで主人公の背中を追いかけながら読んでいる気がしたので、顔が浮かばなかったということなのかもしれません。
もしくは、自分が主人公の視線に入り込んでいるから誰かの顔を浮かべる必要がなかったのかもしれません。
思い出すと「カフーを待ちわびて」もそうだったような気がします。
もしかすると、原田マハさんの作品自体がそういう力を持っているのでしょうか。
さて、「本日は、お日柄もよく」のあらすじをざっくり書くとこうです。
【あらすじ】
大手企業でOLをしている主人公である”二ノ宮こと葉”は、幼馴染の結婚式で伝説のスピーチライターである久遠久美のスピーチに出会う。
衝撃を受けたこと葉は久遠久美に弟子入りし、スピーチライターについて学んでいく。
あることをきっかけに、師匠の繋がりである「政権交代」を目標にした野党のスピーチライターに抜擢される。
スピーチの力、言葉の力を使って、人の想いを言葉で伝えるスピーチライターにスポットライトを当てた感動の作品。
困難に向かい合ったとき、もうだめだ、と思ったとき、想像してみるといい。
「本日は、お日柄もよく」より
三時間後の君、涙がとまっている。
二十四時間後の君、涙は乾いている。
二日後の君、顔を上げている。
三日後の君、歩き出している。
おそらく、多くの人が本書を読んだなかで心に残る名言としてあげるでしょう。
それだけインパクトのある言葉でした。
人が悲しみや絶望に打ちひしがれていても、人はいずれ立ち上がる。
そんな事を言葉にしているんだと思います。
まだ、本書を読んでいない人には前後関係も含めて、もう一度この言葉を作品のなかで触れていただきたいです。
スピーチライターはスピーチの原稿を書くだけが仕事ではありません。
その人の志、想い、成し遂げたいこと、人物像等をリサーチしてスピーチの火種を作ります。
そして、スピーチに臨む心構えや振舞い方、コツも伝授して、そのスピーチが人の心に浸透し動かせるかまでを目標に活動します。
人によってはスピーチの全文を書くスピーチライターもいるようですが、本書に出てくる久遠久美はスピーチをする人にスピーチ文は書いてもらっていました。
まとめ
言霊とはよく言ったものですが、言葉には魂がこもっています。
僕自身スピーチは大の苦手ですが、一度だけ結婚式で友人代表でスピーチをしたことがあります。
すごく緊張しましたが、「本日は、お日柄もよく」のように想いを込めてスピーチができなかった残念さが今でも残っています。
単純に自分の準備不足が原因ではありますが、もっと早く本書に出会って少しでも力を借りたかったというのが本音です。
是非、「本日はお日柄もよく」を読んで、自分の想いを言葉にして伝える大切さを感じてみてください。
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