こんにちは!行動経済学にはまり中のShoHaru(@Kobeshima8)です。
経済は感情で動く
前回の行動経済学 おすすめ本の比較(初心者でも学べるShoHaruの評価と感想)で読んだ2冊の初心者本から少し発展した本が読みたかったので手にした本です。
初心者本にプラスされている要素もあり、楽しめて読めました。
👇この記事で書いてある内容
評価
この本を読んで得られること
この本を読むのにおすすめな人
この本を読むのにおすすめしない人
感想
まとめ
評価
4/5(☆☆☆☆)
いかに人間が合理的でないかを具体例をだして説明されており、加えて神経経済学についても説明されていて、深く経済学を学ぶに良い本です。
深いだけではなく、初心者の方でも行動経済学とは?が一から説明されていてすんなりと読めると思います。
得られること
・日常でいかに非合理的な判断や決定をしているか
・自分の判断の裏にある心理
おすすめな人
・ビジネスマン
・投資初心者の人
おすすめしない人
・経済に興味の無い人
感想
前回の行動経済学 おすすめ本の比較(初心者でも学べるShoHaruの評価と感想)と同じですが、やはり行動経済学って面白い!ということです。
特に本書の特徴は、クイズの回答に答えることで自分がまんまと行動経済学で説明される心の法則にはまってしまっていることが分かります。
図や絵は前回紹介した2冊と比べてはるかに少なく、サブタイトルは「はじめての行動経済学」ですが、内容が詰まっていてとても面白いです。
全体で3パートに分かれているのですが、特に2パート目の「自分自身を知れ」は自分の行動を見直すうえで是非読んでおくパートだと思います。
特にその中で一番参考になったのは、絶対的リスクと想定的リスクというものです。
例えば、テレビのCMで出てきそうな次のような文を読んだらどう思いますか?
- コレステロール値が高い人は、そうでない人と比べて心臓発作を起こす確率が50%高い。
これをコレステロール値が高い人が読んだら、大体の人は不安が増すと思います。
ただし、この数字は相対的リスクと呼びます。
カラクリは後で説明しますね。
この文を別の言い方をすると次のようになります。
- コレステロール値が正常な50歳の100人のうち、その後の10年で心筋梗塞を発症する人は4人。一方で、同年齢でコレステロール値が高い人の場合、発症する人は6人。
前の文と同じ内容を書いているのですが、こちらでは絶対的リスクで表現されていて、増加は2%でしかありません。
確かにコレステロール値が高い人の方が発症率は高いですが、そこまで心配にはなりませんよね。
一方で、前の相対的リスクで書かれた分は、発症する人が4人→6人に増えているので50%高いと言っているのです。
栄養食品なんかで良く見られる表現ですが、人はつい物事を早く決断しようとするため、相対的リスクで表現された数字の真意を考えずに手を伸ばして買ってしまうというカラクリなのです。
数字で表されている方が正しいことを言っているように感じてしまいますが、その数字が何を言っているのかまで考えて日常に溢れている数字の意味を考える必要があるということですね。
このように行動経済学では、人の判断や決定にはその場での心理影響が大きく関与しており、一見合理的に見える判断や決定も実は非合理的に行っているということが説明できるのです。
僕は毎回、「なるほどー」と声に出さずにはいられないくらい、人の行動って面白いし注意が必要と思いながら読んでいました。
他にも、アンカリング効果、保有効果等、様々な心理と経済の関わりが説明されています。
まとめ
経済は人が作り出したもので、その経済の中で動く人々には感情があるわけなので、「経済は感情で動く」というのは確かにその通りだなと思いました。
本書では、「神経経済学」についても説明されています。
神経経済学とは、神経生物学から見た人間の行動の理論から始まり、経済における選択の理論をつくりあげようという内容です。
経済を生物学の観点からも説明していくというのは興味深いですよね。
是非、「経済は感情で動く」を読んで日々の行動に役立てたり、自分自身の判断や選択にかかわる心理を知って楽しんでみてください。
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